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市販(OTC)目薬に含まれる、かゆみをおさえる成分について
市販(OTC)の目薬に含まれる、かゆみをおさえる成分として、クロルフェニラミン、ケトチフェンがあります。それぞれの成分の特性について説明します。
✅ 1. クロルフェニラミンマレイン酸塩(Chlorpheniramine maleate)
- 分類: 第一世代抗ヒスタミン薬
- 作用: ヒスタミンH1受容体への結合をブロックすることで、アレルギー反応によって引き起こされる「目のかゆみ」や「充血」などの症状を和らげることを目的とします。
- 特長:
- 比較的穏やかな作用で、幅広いアレルギー症状に用いられます。
- 鼻炎薬などにもよく使われる成分です。
- 内服薬の場合には眠気が報告されることがありますが、点眼薬ではその影響は比較的少ないと考えられます。
- 配合される市販(OTC)目薬の例:
- サンテ抗菌新目薬
- ロートアルガードシリーズ(一部製品)
✅ 2. ケトチフェンフマル酸塩(Ketotifen fumarate)
- 分類: 第二世代抗ヒスタミン薬+肥満細胞安定化作用
- 作用:
- ヒスタミンH1受容体への結合を遮断する作用と、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの化学伝達物質が肥満細胞から放出されるのを抑える作用を併せ持ちます。
- これにより、かゆみの予防や症状の軽減が期待されます。
- 特長:
- 第一世代の抗ヒスタミン薬と比較して、眠気などの副反応が少ないとされています。
- 作用が持続するため、1日2回の点眼で対応可能な製品が多い傾向にあります。
- 特に花粉によるアレルギー症状の時期に利用されることがあります。
- 配合される市販(OTC)目薬の例:
- ザジテンAL点眼薬(医療用として以前使用されていた成分が、OTC薬として販売されています)
- ロートアルガードクリアブロックZ