
春先の花粉、季節の変わり目、ハウスダスト…。
「最近、目がかゆい」「ついこすってしまう」「朝になると目やにが少し出ている」――
それは、アレルギー性結膜炎かもしれません。
市販薬である程度の対処ができる場合もありますが、まずは慎重に判断を。
✅まず確認|次のような症状があれば眼科受診を
以下の症状がある場合は、自己判断での市販薬使用ではなく、眼科での診察・治療が優先です。
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強い目の痛み、視力の低下を伴う
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黄色〜緑色の膿のような目やにが大量に出る
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白目がむくんだようにブヨブヨしている(結膜浮腫)
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片目だけ症状が強い
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コンタクト装用中に強いかゆみ・異物感が続く
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目だけでなく鼻水・くしゃみ・皮膚症状も強い
特に感染性結膜炎(ウイルス・細菌性)との見極めが必要です。
アレルギー性と似ているようで、対応は大きく異なります。
✅症状が軽度で、アレルギーが疑われる場合は市販目薬も選択肢に
「両目がむずむずかゆい」「朝起きた時に少し目やにが出る」「まぶたの裏が少しゴロゴロする」
このような比較的軽度のかゆみ・違和感で、花粉やホコリに心当たりがある場合は、
市販のアレルギー用目薬を使ってセルフケアも可能です。
🔍アレルギー用目薬に含まれる主な成分とその働き
成分名 | 働き | 解説 |
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クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 抗ヒスタミン | かゆみを引き起こすヒスタミンの働きを抑える |
ケトチフェンフマル酸塩 | 抗ヒスタミン+抗アレルギー | ヒスタミンの放出も抑制。即効性と持続性の両方を期待 |
エメダスチンフマル酸塩 | 第二世代抗ヒスタミン薬 | 眠気が少なく、局所性で安全性が高い |
グリチルリチン酸二カリウム | 抗炎症 | 軽度な炎症を抑える補助的な役割 |
クロモグリク酸ナトリウム | 化学伝達物質抑制 | アレルゲンによる反応そのものを予防的に抑える |
市販目薬を選ぶときのポイント|症状のタイプとコンタクト使用の有無で判断
❶ どのような症状が強い?
症状 | おすすめ成分・目薬タイプ |
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とにかく目がかゆい | ケトチフェン、エメダスチン配合 |
朝起きたときに目やにや軽い充血 | 抗炎症成分(グリチルリチン酸など)入り |
アレルギー体質で予防的に使いたい | クロモグリク酸ナトリウム |
鼻水やくしゃみもある | 抗ヒスタミン+点鼻薬などとの併用も検討 |
❷ コンタクトレンズを使用しているか?
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コンタクト対応のアレルギー目薬は数が限られています。
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ソフトレンズ使用中は、原則としてレンズを外して点眼 → 数分待って装着がおすすめ。
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コンタクト非対応目薬をレンズ装用中に使用すると、成分の吸着や刺激で悪化する恐れも。
薬剤師おすすめ|アレルギー性結膜炎に対応する市販目薬
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ロート アルガードクールEX
クロルフェニラミン+アズレン成分配合。目のかゆみに、春の花粉対策にも。
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サンテ アルフレッサAG(参天製薬)
エメダスチン配合。第2世代抗ヒスタミンで眠気少なめ。 -
アイリスAGガードクールα(大正製薬)
抗ヒスタミンと抗炎症成分のW処方。爽快感あり。 -
ザジテンAL点眼液(武田コンシューマー)
有効成分ケトチフェン。OTCの中でも評判が高い。
使用時の注意点
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1日の点眼回数、用法・用量を守ることが大切
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目をこすらないことが症状悪化防止の第一歩
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2週間以上続く、または悪化する場合は必ず眼科受診
まとめ|目のかゆみは正しい対処で楽に
アレルギー性の目の症状は、時期や環境に応じて繰り返し起こることも多く、生活の質に大きな影響を与えることがあります。
軽度なかゆみであれば、抗ヒスタミン成分を中心とした市販目薬でのセルフケアも可能です。
ただし、症状が長引く・片目だけ・強い痛みがあるなどの場合は、
自己判断を避け、専門医に相談することが重要です。